社会福祉法人 きしろ社会事業会

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きしろブログ

スピーチロックの知識について~身体拘束廃止委員会勉強会  by稲村ガ崎きしろ

11月の下旬のこと。

稲村ガ崎きしろでは『身体拘束廃止委員会』主催による勉強会を開催しました。

介護の現場では広義の身体拘束として、

・フィジカルロック(身体的拘束)

・ドラッグロック(薬物拘束)

・スピーチロック(言葉の拘束)

これらの3つのロックは『魔の3ロック』として定義されています。介護現場では3つのロックを廃止する取り組みが行われています。

 

今回の主題であるスピーチロックは、言葉かけによって身体的、精神的に行動を抑制することで、介護する側が何気なく使用している言葉かけとの違いが分かりにくい一面があります。

そのため、身体拘束の基礎知識と、どのような事例がスピーチロックに該当するのか、常にご入居者側からの視点で確かめる必要があります。

介護現場では時間帯によっては一人で何人ものご入居者のご要望を聞き、お言葉を発することが困難なご入居者へのケアも並行して提供しています。

私たちは、どのようなシーンで『不適正』な言葉かけをしてしまう恐れがあるのだろうか。

そしてその時、スタッフはどのような心情や環境であるのか。

グループワークを取り入れ、私たちの職場で『スピーチロックが発生しそうな場面』について話し合いを行いました。

どこのグループも他人事とせず、言葉を放つ『意味』を深く掘り下げていきました。

同じ言葉掛けでも『命令形』と『依頼形』では受け取る側の心情はどのような感じ方の違いがあるのか。

実際にシュミレーションを行い体感してみましたが、あまりの違いに参加者もびっくり。

今回講師をしてくれたIさん、迫真の演技をありがとうございました。

言葉はカタチに残らず使ったそばから消えて行ってしまいますが、心には深く刻まれる。

そのことを念頭に置いて、日々の一言を大切にしようと考えた勉強会でした。