すべての方が、住み慣れた地域で暮らし続けられるように。2021年11月より共生型生活介護事業を、2022年2月より相談支援事業を、2022年11月からは共生型短期入所事業を開始しました。共生型サービスとは、高齢者と障害者に同じ事業所でサービスをご提供できる制度です。通常、障害のある方は「障害福祉制度」に基づいたサービスを受けます。しかし、65歳になると「介護保険制度」の適用対象に切り替わり、別の事業所に移らなければならなかったり、利用できる事業所の数が少ないことが社会的な課題となっていました。共生型サービスは、そうした制度の垣根を越える仕組みなのです。障害のある利用者の皆様が、年齢を重ねても安心して活動し、宿泊できる場所をつくっていけたらと思っています。
海藻ポークは、水産・畜産・福祉の連携で生まれた鎌倉発のブランド豚です。鎌倉で採れた栄養価の高い海藻を、豚の飼料として活用すること。そして、海藻の飼料化を、地域に暮らす障害者や高齢者に担っていただくことで、地域資源の活用と地域住民の社会参画を同時に実現する取り組みです。鎌倉の浜辺に漂着した海藻を拾い、干して乾燥させ、砕いて飼料化する。その工程をきしろホームやみちテラスでもお手伝いし、地域活性の一端を担っています。
2015年11月から、坂ノ下地域で暮らす高齢者を対象に昼食会を開いています。「いつまでも元気で」を合言葉に、仲間づくりや栄養確保、引きこもりの防止を目的として月に一度、第三水曜日に開催。500円の参加費をいただいて昼食を振る舞います。食事の他にも軽体操や歌、ゲームといったレクリエーション、講師を招いての講話(防犯、認知症予防、頭の体操ほか)なども行われ、多くの方にご参加いただいています。
JR大船駅から鎌倉プライエムきしろまで、シャトルバスを運行しています。公共の交通手段を利用すると、徒歩も含めて30分の道のりですが、シャトルバスなら10分です。このバスは利用者様や職員だけでなく、地域住民の皆様にもご利用いただくことができ、地域の利便性向上や防犯に貢献しています。1日に15往復運行し、たくさんの人を運ぶシャトルバスは、地域の生活に欠かせない存在となっています。
稲村ガ崎きしろのエントランスにはカウンターやソファがあり、訪問された方にくつろいでいただける空間となっています。その空間を有効活用しようと、認知症のお年寄りを支える家族の会「かまくらりんどうの会」の皆さんにご協力いただき、2007年にカフェがスタート。地元自治会も巻き込んで「いきいきサロン」という取り組みに発展しています。利用者様、地域の方々、職員の交流の場として、また地域の福祉について何でも相談できる場として、親しまれています。
きしろ社会事業会のデイサービスは、利用者様それぞれに役割を持っていただきます。例えば来客にお茶を出す役割や、食器を片付ける役割、レクリエーションで使う道具を配る役割など。自分の仕事があることによって毎日にハリが生まれ、一つクリアすると「他のこともやってみよう」と気持ちが前向きになってきます。なんでも職員がお手伝いするのではなく、施設に来ていただいている時間の中で、ご自分でできることを増やしていく。そうすることで、ご自宅での生活も向上していくのが、私たちのデイサービスの理想です。
法人内に、介護福祉士の国家資格取得を支援する学校を設立しました。介護のスペシャリストを志す人の多くが取得を目指す、介護福祉士の資格。国家試験を受験するためには、3年以上の実務経験とともに、実務者研修の修了認定が必要となります。この実務者研修を職員のスキルアップの場と位置付けて、法人内で受講できるようにしたのが、実務者研修養成校です。法人内研修の扱いとなるため休日を利用する必要がなく、受講費用の自己負担もありません。職員の向上心に応え、自己実現を果たしてもらうための取り組みです。